横利根閘門(よことねこうもん)は大正3年(1914)から約7年の大工事
の末、大正10年(1912)に完成し、現在も利用されている我が国最大級の
規模を持つ煉瓦造複閘式閘門です。
写真の閘門から約600m手前の地点で,利根川の本流と合流しています。
閘門の建設は,横利根川や霞ヶ浦沿岸地域の治水,利根川流域の水運の
発達に大きな貢献をしました。
横利根閘門の設計及び施工の水準は高く、両端を内開きと外開きの二重の門扉とした複閘式閘門です。
我が国における土木技術史上,煉瓦造閘門のひとつの到達点を示す近代化
遺産としての価値により平成12年5月に重要文化財に指定されました。
横利根閘門は、大正10年の完成後、昭和10年頃までは年間5万隻にも およぶ船舶の航行がありましたが、その後鉄道やトラックの発達に伴い 舟運は衰退しました。最近では、漁船や釣舟、モーターボートなど年間 1~2千隻程度の船舶が利用しています。
閘門の両側は、緑地を生かした西洋庭園や水辺広場、 ピクニック広場、展望広場、芝生広場、休憩広場など があるレクリエーション施設「横利根閘門ふれあい公園」 として整備されており、憩いの場として利用されています。横利根川付近は、ヘラブナ釣りのポイントとして 有名です。多くの釣り人で賑わいます。